新卒日本語教師の働き方や収入は?
学校選びはどんなところに気を付けたらいい?
このように、新卒日本語教師の働き方や収入について気になる方も多いと思います。
本記事は新卒で日本語教師を目指そうと考えている方が対象です。
新卒日本語教師の働き方、新卒日本語教師の収入、新卒日本語教師が学校選びで気を付けること、このあたりを中心に解説していきます。
おすすめの求人サイトも紹介していきますので、関心がある方は参考にしてみてください。
新卒日本語教師の働き方は?
新卒日本語教師の働き方は2つあります。
- 常勤で働く
- 非常勤で働く
順番に解説していきます。
常勤で働く
常勤は正社員または契約社員での勤務で専任講師とも呼ばれます。
日本語教師が常勤で働く場合の給与形態は月給制です。
文化庁「令和2年度日本語教師の資格創設に係る状況調査(日本語教師の常勤/非常勤雇用形態別被雇用者数)」によれば、全体のうち常勤の割合は全体の約25%であることが分かります。大学等、法務省告示校、専修学校・各種学校、地域日本語教室、その他の日本語教育機関、いずれの教育機関においても常勤は非常勤よりも採用枠が少ないことを理解しておいてください。
常勤日本語教師の仕事内容は以下のようなものが挙げられます。
常勤日本語教師は学習者の日本語指導から事務処理まで幅広く関わるのが特徴です。
非常勤で働く
非常勤はパートタイムでの勤務となります。
日本語教師が非常勤で働く場合の給与形態は授業コマ数もしくは時給制です。
文化庁「令和2年度日本語教師の資格創設に係る状況調査(非常勤日本語教師の実労働時間分布状況)」では週5時間未満での勤務が最も多く、週5~10時間未満、週10~20時間未満と続きます。法務省告示校や専修学校・各種学校では週5〜10時間未満での勤務が最も多いです。
非常勤日本語教師の仕事内容は以下のようなものが挙げられます。
非常勤日本語教師は学習者の日本語指導が主な業務内容です。
新卒日本語教師の収入はどれくらい?
新卒日本語教師の収入は常勤か非常勤かで異なります。
また、日本語教育機関の種別の給与体系は勤務先によっても変わってきます。
常勤・非常勤問わず、新卒未経験の場合はベテラン講師に比べると給料も少ないです。
ここでは、常勤と非常勤の収入がそれぞれどれくらいかについて解説していきます。
常勤の年収
日本語教師キャリアの統計データによると、常勤の平均年収と平均月収は以下の通りです。
平均月収23万円だと手取り額は約17万円から19万円となります。
文化庁「令和2年度日本語教師の資格創設に係る状況調査(常勤日本語教師の年収別分布状況)」では、常勤日本語教師の年収は300~400万円未満が最も多く、200~300万円未満、400~500万円未満と続きます。日本語教育機関種別では、年収300~400万円未満は法務省告示校が最も多いことが分かります。
日本語教育機関の種別によりますが、常勤であれば年収1000万円以上稼ぐことも可能です。
非常勤の単価
日本語教師キャリアの統計データによると、非常勤の平均の授業コマ給は以下の通りです。
職場を掛け持ちした場合の非常勤の年収は51万円~100万円が最も多いようです。
非常勤の単価は授業コマ数と時給制が大半を占めます。
文化庁「令和2年度日本語教師の資格創設に係る状況調査(授業コマ数と回答した機関の非常勤日本語教師の1コマ当たり単価)」では、授業コマ数1コマ当たりの単価として1,000~2,000円未満が最も多く、2,000~3,000円未満、3,000~4,000円未満と続きます。
文化庁「令和2年度日本語教師の資格創設に係る状況調査(時給制と回答した機関の非常勤日本語教師の1時間当たり単価)」では、1時間当たり単価として2,000~3,000円未満が最も多く、1,000~2,000円未満、3,000~4,000未満と続きます。
これらのデータから、授業コマ数と時給制では時給制のほうがより多く稼げることが分かります。
新卒採用の非常勤で働いた方のお金にまつわる体験談も参考にしてください。
新卒日本語教師が学校選びで気を付けることは?
新卒日本語教師が学校選びで気を付けることはいくつかあります。
- 新卒でも採用してもらえるのかどうか
- 未経験でも採用してもらえるのかどうか
- 非常勤の単価は授業コマ数か時給制か
順番に解説していきます。
新卒でも採用してもらえるのかどうか
1つ目は「新卒でも採用してもらえるのかどうか」です。
日本語教師は新卒者よりも社会人経験者のほうが採用されやすい傾向にあります。
文化庁「令和2年度日本語教師の資格創設に係る状況調査(日本語教師の年代別・男女別被雇用者数)」をご覧ください。新卒が多い20代は、40代や50代に比べると被雇用者の割合が少ないのが現状です。新卒は他の世代に比べると採用枠が少ないことを覚えておいてください。
とはいえ日本語教育機関は種別もさまざまです。新卒日本語教師を積極的に採用しているのかどうかは学校によっても全く異なります。
働きたい学校に応募する際は、まずは新卒でも採用してもらえるのかどうかを確認しましょう。
また、学校によっては研修やOJTなどのサポートが充実している場合もあります。求人票では、サポート体制が整っているかどうかもチェックしてみてください。
未経験でも採用してもらえるのかどうか
2つ目は「未経験でも採用してもらえるのかどうか」です。
日本語教師は即戦力が求められるため、採用は未経験よりも経験者が優遇される傾向にあります。
文化庁「令和2年度日本語教師の資格創設に係る状況調査(日本語教師の採用要件)」では日本語教育機関の多くが日本語教師の採用要件の上位に以下のような項目を挙げています。日本語教師としての経験が50%で、採用要件として最も重視されていることが分かります。
- 日本語教師としての経験(50%)
- 日本語教育能力検定試験の合格(49.8%)
- 学士の取得(43.5%)
- 大学等の日本語教師養成課程主専攻(41.5%)
- 大学等の日本語教師養成課程副専攻(37.3%)
- 文化庁届出受理日本語教師養成研修(36.8%)
また、日本語教育機関の種別のうち法務省告示校では「日本語教育能力検定試験の合格」「学士の取得」「大学等の日本語教師養成課程主専攻」「大学等の日本語教師養成課程副専攻」「文化庁届出受理日本語教師養成研修」などの有資格者であれば採用されやすいのが明らかです。法務省告示機関では日本語教師としての経験以上に有資格者かどうかを重視しています。
働きたい学校に応募する際は、未経験でも採用してもらえるのかどうかも確認しましょう。
非常勤の単価は授業コマ数か時給制か
3つ目は「非常勤の単価は授業コマ数か時給制か」です。
常勤の大半は月給制ですが、非常勤として働く場合は給与形態が常勤とは大きく異なります。
文化庁「令和2年度日本語教師の資格創設に係る状況調査(非常勤日本語教師の給与形態)」における非常勤の給与形態です。授業コマ数でカウントしている学校が多いのが分かります。
- 授業コマ数(40.1%)
- 時給制(39.7%)
- その他(13.6%)
- 月給制(7.9%)
- 年俸制(1.7%)
また、日本語教育機関の種別のうち法務省告示校は授業コマ数を採用しているところが多いですが、地域日本語教室、専修学校・各種学校、大学等では時給制のほうが採用されやすいです。
働きたい学校に応募する際は、非常勤の給与形態は授業コマ数か時給制かを確認しましょう。
新卒日本語教師におすすめの求人サイトは?
新卒日本語教師を目指している方におすすめの求人サイトがあります。
「日本語教師キャリア」は厚生労働大臣認可で8,000名以上の日本語教師が登録する業界最大規模の求人情報サービスです。新卒や未経験歓迎の求人を多数紹介しています。サイトに登録することで日本語教師の求人情報が届くのでご利用ください。
▼▼「日本語教師キャリア」をチェック▼▼
求人が多数掲載されているのでおすすめです!
本記事のまとめ
本記事では、新卒日本語教師の働き方や収入について関心がある方を対象に、新卒日本語教師の働き方や収入、新卒日本語教師が学校選びで気を付けることを中心に解説してきました。
- 常勤で働く
- 非常勤で働く
- 常勤の年収は300万円から400万円未満が最も多い
- 非常勤の授業コマ数1コマ当たりの単価は1,000~2,000円未満が最も多い
- 非常勤の時給制1時間当たりの単価は2,000~3,000円未満が最も多い
- 新卒でも採用してもらえるのかどうか
- 未経験でも採用してもらえるのかどうか
- 非常勤の単価は授業コマ数か時給制か
新卒で日本語教師として働こうと考えている方のご参考になれば幸いです。
日本語教師になろうかどうか迷っている方には「日本語教師に向いている人の特徴5選」の記事が参考になると思います。
ワーキングホリデーは20代のうちにしか経験できない特別なものです。就職前に海外で実務経験を積みたい方はもちろん、企業で数年間務めた後にワーキングホリデーに行ってみるのもありかもしれません。